2020年5月6日水曜日

5月末までの学校休業の再延長の中での、学校の役割と教職員の働き方

5月末まで学校休業も延長されました。これは、市内の教職員組合が、学校職場向けに、話し合いの資料として発行したニュースです。

 5月末までの学校休業の再延長の中での、学校の役割と教職員の働き方について

2020..7 都教組北多摩東支部三鷹地区協議会

 ■学校の役割(文部科学省のガイドラインより)

新型コロナウイルスに対応した臨時休業中の文部科学省ガイドラインの最新版は、

4月17日付「通知」と、5月1日付「懇談会の提言」(「学校における新型コロナウイルス感染症の対策に関する懇談会の提言」)と、これをもとにした 5月1日付「通知」(ガイドラインの補足)です。

 ■5月1日付「懇談会の提言の基本的認識 

○長期間ウイルスと共に生きる社会、○子どもの学びの保障、の両立を図る

①「社会全体が、長期間にわたりこの新たなウイルスと共に生きていかなければならない」「長期間にわたって、新規感染者が生ずる」

②「このような状態が長期間続けば、子どもの学びの保障や心身の健康などに関して深刻な問題が生じる」

③「学校における集団感染発生報告は国内外においても稀であり、小児年齢の発生割合・重症割合も少ない」

①~③から「学校における感染及び感染拡大のリスクを可能な限り低減しつつ、段階的に実施可能な教育活動を開始し、その評価をしながら再開に向けての取組を進めていく」

 ■解説

①5月末までの休校中の教職員の仕事は二つです。

1つ目は、分散登校日の設定等の教育活動です。感染リスクを考えてお子さんを登校させない家庭が一定数あることも当然予想されます。

2つ目は、三鷹市の方針で実施する「休校中の子どもの居場所確保」への参加です。4月には校庭利用・昼食提供・小学校での校舎を利用した預かり事業等が行われました。教育活動が始まるのですから、2つ目の事業については、教職員の負担を軽減し、本務に集中できるように地区協は、引き続き市教委に改善を求めていきます。

 ②教職員の働き方

「提言」では、「学校における3つの密を避ける工夫」と並んで、「教職員についても、同様の対応を徹底し、特に、体調の悪い教職員が休みやすいような環境づくりをする必要」が強調され、「通知」では、具体的に次の様に書かれています。

○「登校日を設ける場合にも~児童生徒の負担が過重にならないように配慮するとともに、各学校の指導体制に見合った日数・時数となっているかなど、教職員の負担が過重とならないよう配慮すること」

○「可能な範囲内で、在宅勤務や時差出勤のほか、管理職を含む教職員がローテーションで出勤するなどの勤務形態の工夫を行うこと。」

妊娠している教職員がいる職場では、ご本人と母胎保護のため「子どもの居場所確保」への参加で配慮がされているかを含めて、職場でぜひ話し合いましょう。また、3月以降、激務が続き連日出勤されている管理職をローテーションの勤務形態に組み込み、体調管理が出来る配慮も合わせて必要です。

 □多摩地域の各市の動向

感染の減少をめざし「接触を8割減らす」「在宅勤務の推進」の中で、登校日は、週1回程度、職員の出勤は週2回未満というところが多くなっています。保育所が医療従事者に限定して預かる所が多く、教員の子どもの預け先がない実情もあります。


 市民連絡会への市長からの回答

「予算・相談窓口は前向き。感染防止のための小中一貫休止には後ろ向き」

4月3日、市民連絡会に参加する3団体と三鷹地区協は、河村孝三鷹市長に要請し、懇談しました。

4月22日に市長名で回答書が届きました。

回答のポイントは、

要請1子ども自身、また保護者からの相談窓口の設置を求めます。

【回答】スクールカウンセラーの配置・相談機関との連携した取り組みを行う(保護者からの相談窓口を設置しフェアキャストで保護者にお知らせを配信)

要請2先生方が自校の子どもの指導とケアに専念できるように、小中一貫教育での他校の子ども同士の交流活動や教職員の行き来は、感染拡大防止のためにも休止してください。「相互乗り入れ授業」のために措置される講師の方の職を保障し、各学校で子どもたちのために最も必要な教育活動に寄与されるように、対応をお願いします。

【回答】①健康と安全を考慮して実施方法の検討をします。

要請3学校からの要望を丁寧に聞き取り、物品確保も含めて大胆な予算措置をお願いします。

【回答】学校と緊密に連携しきめ細かに対応します。


 ■感染拡大に対応した「子どもの居場所確保事業」の昼食提供の見直しを市長・教育長に要請

4月13日、「子どもの居場所確保」(①校庭の利用、②教室の利用、③昼食の提供、)等の見直しを地区協は要請しました。

三鷹地区協は、「3月からの全国学校一斉臨時休校中に三鷹市で行なわれてきた校庭等を利用する子どもの居場所確保の対応は、子どもの生活の実態に即して行われ、保護者・市民から歓迎されてきました。」と、述べたうえで、感染拡大の状況の変化に対応して、再検討することを求めました。特に、昼食については、学童で希望する子どもへの提供は大切だが、それ以外に昼食のためだけに来校させる措置については、持ち帰り方式への変更などを提案し、感染リスクの面から見直しを求めました。

各学校から各家庭に「キャンセル希望の方は13日正午までに連絡を」と通知されわずか1日半でも申し込んだ保護者の大半がキャンセルされました。要請の席上、市教委は、職場からの声を丁寧に聞く姿勢を見せましたが、三鷹市は事業を継続しました。

5月1日付の文科省通知では、今後学校給食を実施する場合でも、以下の様な工夫を求めています。

①給食調理場で弁当容器に盛り付けて提供

②配膳を伴わない簡易な給食(パン、牛乳等)

③例外的に持ち帰りを実施

非常事態宣言が出されたために、周辺の市では予定していた昼食提供を中止したりして、三鷹の様な①の形式の昼食提供はほとんど見られませんでした。4月の全国一斉学校休校中は、当然学校給食はなく、「居場所確保」事業の中の昼食提供でした。新型コロナウイルス感染症拡大に対応した見直しを求めた地区協の要請は、感染リスクの軽減を求める保護者・市民・教職員の声をもとに行いました。





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